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「期待値」を計算して個別株を売買した記録|サイボウズの短期トレードと、逆指値で逃した急騰

期待値で個別株を売買した記録 +13,852円 資産形成
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この記事は、2024年に私が実際に行った売買の記録です。特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。サイボウズの株は、現在は保有していません。

個別株を買う前に「期待値」を計算して、買うかどうかを決める。投資の勉強で学んだこの考え方が本当に使えるのか、2024年の秋に実際の売買で試してみました。

題材にしたのは、以前から長期で保有していたサイボウズ(4776)です。短期のトレードでは計画どおりに利益を出せた一方、長期で持っていた分は、逆指値で売れた約3週間後に株価が急騰するという、悔しい結果になりました。

この記事のまとめ
・買う前に「エントリー・目標・損切り・自信度」を決めて、期待値を計算した
・短期トレードは手数料込みで+13,852円。ただし、指値の入れ忘れや誤発注などの失敗もあった
・長期で持っていた500株は、逆指値で2,000円で売れた約3週間後、増配期待のIRで株価がストップ高に
・期待値の考え方は役に立った。逆指値はルールどおりに撤退ラインを守ってくれたが、その後の急騰は逃した

この記事を書いた人

薬剤師パパ|クレカ積立×ポイ活で資産形成を実践中|1馬力・子供2人の父

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「期待値」の考え方

銘柄を分析したあと、最後は期待値を計算して買うかどうかを決めます。私は次の4つを決めてから計算しています。

  • エントリー(買う価格)
  • 目標(利益を確定する価格)
  • 損切りライン(ここまで下がったら売る価格)
  • 自信度(目標に届く確率の見込み)

期待値の計算式(1株あたり)
期待値=自信度×(目標−エントリー)−(1−自信度)×(エントリー−損切りライン)

期待値がプラスなら「やる価値のある投資」、マイナスなら見送り。上がりそうという感覚ではなく、数字で判断するための考え方です。

第1部:サイボウズの短期トレード(2024年10月)

買う前に立てた計画

2024年10月3日の終値は1,990円。チャートと材料を見て、短期で買うのはありかを考えました。当時のメモに書いた理由は次の3つです。

  • 日足が上昇トレンド
  • 10月から自社株買いが始まっている
  • 10月3日は陰線だが下ヒゲをつけていて、下がれば買いたい人が多いように見える

目標は、出来高が多かった6月21日あたりの2,105円付近です。価格帯別出来高を見ると、この価格で売買が集中していました。このあたりで買って含み損になっている人は、株価が戻ってきたら売りたくなるはずなので、ここを目標にしました。

サイボウズの日足チャート。6月21日の出来高が多く、価格帯別出来高が集中する2,105円付近に利確ラインを引いている
目標(利確ライン)は6月21日の出来高が多い2,105円付近

損切りラインは、9月25日に出来高が多かった1,920円付近にしました。ここを割り込んだら、上昇トレンドが崩れたと判断します。

サイボウズの日足チャート。9月25日の出来高が多い1,919円付近に損切りラインを引いている
損切りラインは9月25日の出来高が多い1,920円付近
エントリー1,990円
目標2,100円(+110円)
損切りライン1,920円(−70円)
自信度50%
期待値0.5×110−0.5×70=+20円

実際に買ったのは2,007円、期待値は+3円に

翌日の10月4日、2,007円で200株を買いました。出来高がやや減っている点は気になりましたが、自社株買いに期待しての判断です。

ただ、計画より17円高く買ったことで、期待値は0.5×93−0.5×87=+3円まで小さくなりました。目標と損切りラインが同じでも、買う価格が上がるほど期待値は下がる。数字にしてみると、このことがよく分かります。

なお、この短期トレードは信用取引(買い)で行いました。私は以前、信用取引で大きく資産を減らした経験があります。原因は「信用二階建て」でした。持っている株を担保にして、さらに信用取引で株を買っていたため、株価が下がると担保の価値と信用取引の損失が同時にふくらみ、損失が大きくなってしまいました。

今回は、自分の資産の範囲内で、学んだことを実践するために、最小単元の100株ずつ(合計200株)で短期に買いました。買う前に損切りラインを決め、期待値を計算してから入ったのも、以前との大きな違いです。信用取引は、損失が元手を上回ることもある取引なので、使う場合は十分に注意してください。

売買の記録

日付終値できごと・判断
10/31,990円計画を立てる(期待値+20円)
10/42,015円2,007円で200株を信用買い(期待値+3円)
10/72,087円2,100円の売り注文を入れるつもりが、誤発注で2,087円で100株を空売りしてしまう
10/82,063円誤発注の分を2,070円で買い戻す。25日移動平均線が75日移動平均線を上抜けるゴールデンクロス
10/92,073円高値は2,120円を超えたが、2,100円の指値を入れ忘れていた。上ヒゲをつけて終わる
10/102,125円2,074円で200株を売って利益確定

目標は2,100円でしたが、2,074円で売りました。仕事中は取引時間内に売買するのが難しく、目標を超えた場面で売れなかったこと、前日に上ヒゲの陰線をつけてこの先下がりそうに見えたこと、アメリカの大統領選を控えて早めにポジションを手放したい気持ちがあったことが理由です。

結果:手数料込みで+13,852円

取引株数買い→売り手数料・金利など損益
信用買い(10/4→10/10)200株2,007円→2,074円840円+12,560円
誤発注の空売り(10/7→10/8)100株2,087円で売り→2,070円で買い戻し408円+1,292円
合計(税引前)+13,852円

誤発注の空売りは、たまたま株価が下がったので少しプラスで終わりましたが、運が良かっただけです。

短期トレードの反省点

  • 目標の指値は、買ったらすぐに入れておく:10月9日は目標の2,100円を超えていたのに、指値を入れ忘れて売れなかった。売った10月10日の終値は2,125円で、目標を超えていた
  • 注文は落ち着いて確認する:売り注文のつもりが空売りになっていた
  • 期待値は「実際に買う価格」で計算し直す:計画より高く買うと、期待値はどんどん小さくなる
  • 欲張らずに利益を確定するのも大事:目標には届かなかったが、計画の範囲内で利益を出せた

第2部:長期で持っていた500株は、逆指値で手放した

EPSとPERから理論株価を計算した

サイボウズは、短期トレードとは別に、以前から現物で500株を長期保有していました。短期トレードを終えたあと、この500株をこの先どうするかを考えるために、EPS(1株あたり利益)とPER(株価収益率)から理論株価を計算しました。

  • 2024年12月期の会社予想EPSは62.89円、2025年12月期の四季報予想EPSは67.2円
  • 2025年12月期の予想EPSで計算すると、当時の株価はPER約31倍。コロナ後のPERは高いときで60倍台、低いときで25倍程度だったので、今のPERは低め
  • EPSが同じペース(年6.7%)で伸びると、2026年12月期のEPSは72円。さらに12月24日までに300万株(発行済み株式の6.3%)の自社株買いがあり、株数が減る分、EPSは77.4円まで上がる
PER理論株価(EPS 77.4円)
30倍2,322円
35倍2,709円
40倍3,096円
45倍3,483円
50倍3,870円
55倍4,258円
60倍4,645円

※2024年10月時点の自分の予想にもとづく計算です。

計画は、2025年2月の決算まで持ち、決算のたびに業績の進み具合を確認して、続けるか売るかを決めるというものでした。

それとは別に、決算に関係なく「ここまで下がったら撤退する」という撤退ラインも決めていました。仕事中は場中にチャートを見られないので、撤退ラインの少し下に逆指値を入れていました。

11月27日、逆指値で2,000円で売却

2024年11月27日、株価が撤退ラインを割り込んで逆指値が発動し、500株を2,000円で売却しました。

ところが約3週間後の12月19日の取引終了後、サイボウズは「配当予想の修正および次期業績予想に関するお知らせ」を発表します。期末配当の予想を15円から「未定(増配を検討)」に変える内容でした。翌12月20日、株価はストップ高の2,644円(+500円、+23.32%)まで上がりました。最終的に、2024年12月期の配当は30円(16円の増配)になりました。

もし500株を持ち続けていたら、12月20日の終値で売った場合と比べて、(2,644円−2,000円)×500株=約32万円の差です。逆指値を入れていたことを、かなり後悔しました。

振り返って思うこと

逆指値は、場中に株価を見られない私が、自分で決めた撤退ラインを守るための注文でした。逆指値はルールどおりに発動したので、計画どおりに動いた結果ではあります。

それでも、撤退した約3週間後に、業績や配当の発表で株価が大きく上がることもある。損失を限定するためのルールを守ることと、その後のチャンスを逃すことは隣り合わせだと、身をもって知りました。

まとめ

  • 買う前に「エントリー・目標・損切り・自信度」を決めて期待値を計算すると、感覚ではなく数字で判断できる
  • 短期トレードは手数料込みで+13,852円。指値の入れ忘れや誤発注など、失敗もあった
  • 長期の500株は、撤退ラインの逆指値で売れた約3週間後に株価がストップ高。ルールを守ることと、チャンスを逃すことは隣り合わせ

我が家の資産形成の中心(コア)は、これからもクレカ積立の投資信託です。個別株はサテライトとして、学んだ方法で銘柄を選び、理由と結果をこのブログで記録していきます。

同じ期待値の考え方で買ったのに、決算後に下がったベルーナの記録はこちらです。

期待値で買った3銘柄の成績は、以下の記事で一覧にしています。

私が投資を学んだスクール(GFS)については、良かった点も合わなかった点も含めて、正直にレビューしています。

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