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薬局の個人在宅、どうやって患者を獲得する?私が考える在宅クリニックへの営業方法

在宅の患者さんを増やす営業のやり方 薬剤師のキャリア
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薬剤師のこたろーです。私はMRから総合病院の薬剤部に移り、その後、在宅特化型の薬局に転職しました。

在宅特化型の薬局では、在宅の業務のほかに営業も自分でやってきました。立ち上げから間もない店舗だったので、患者さんを増やすために、在宅クリニックなどへの営業をしていました。

この記事では、その経験をもとに、

  • 在宅クリニックに営業してみて感じたクリニックの反応
  • クリニックが薬局に求めていること
  • それを踏まえた営業のやり方

をまとめました。在宅をやっている、またはこれから在宅を始める薬局の薬剤師・管理薬剤師の方の参考になればうれしいです。

この記事のまとめ
・在宅クリニックへの営業は、門前払いがほとんどない。MR時代とのギャップを強く感じた
・断られるのは「今のところ困っていない」「今の薬局で満足している」が多い。紹介先の薬局が増えると、クリニック側のやり取りが煩雑になるため
・クリニックが求めているのは、当日対応・24時間対応・麻薬の在庫・配薬時のきめ細やかな対応・MCSでの密な連携(私の印象)
・営業は「ねらうクリニックを選ぶ(ケアマネ・訪問看護師に聞く/医師の数から患者数を推定/患者層を見る) → 訪問して『まずは1例』 → 紹介後のお礼と日々の対応」の流れ
・いちばん紹介につながったのは、クリニックが困っているときに、多少無理してでも対応したこと

この記事を書いた人

薬剤師パパ|クレカ積立×ポイ活で資産形成を実践中|1馬力・子供2人の父

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在宅クリニックに営業してみて感じたこと

門前払いはほとんどない。MR時代とのギャップ

在宅クリニックに営業に行って驚いたのは、門前払いがほとんどないことです。

クリニック側も、薬局のことで困っていることが少なからずあります。そのため、よほど忙しいときでなければ、突然訪問しても意外と話を聞いてもらえました。

MR時代は門前払いがほとんどだったので、このギャップは強く感じました。

断られるときに多い理由

もちろん、断られることもあります。多かったのは、次の2つです。

  • 「今のところ困っていない」
  • 「今対応してもらっている薬局で満足している」

クリニックが紹介先の薬局を増やしたがらない事情

クリニック側から見ると、紹介先の薬局が複数あると、処方箋の送り方など、薬局ごとにやり取りが違って業務が煩雑になります。

そのため、固定の薬局がうまく対応している場合は、新しい薬局が入り込むのはなかなか難しかったりします。

クリニックが薬局に求めていること

営業を続ける中で、クリニックが薬局に求めているのは、次のようなことだと感じました。あくまで私の印象です。

  • フットワークが軽い:処方箋が出た当日中の対応を断らない
  • 24時間対応をしている
  • 麻薬の在庫が多い
  • 配薬のときの患者さんの対応がきめ細やか
  • MCS(メディカルケアステーション)というチャットツールで、密に連携できる

一方で、報告書の質は、正直あまり問われない印象です。

在宅クリニックへの営業のやり方

ここからは、クリニックの反応や求めていることを踏まえて、私がやってきた営業のやり方を紹介します。全体の流れは、次のとおりです。

在宅クリニックへの営業の流れ(クリニックを選ぶ→クリニックを訪問する→訪問診療車に声をかける→紹介後のお礼と対応→困ったときに応える)

① ねらうクリニックを選ぶ(スクリーニング)

まずは、営業に行くクリニックを選びます。私がやっていた方法は、次の3つです。

ケアマネ・訪問看護師に、クリニックの情報を聞く

ケアマネージャーさんや訪問看護師さんに、よく連携しているクリニックや人気のあるクリニックを聞いていました。

ケアマネさんについては、効率よく営業を行うために、ケアマネージャーのいる居宅介護支援事業所にも顔を出していました。

薬局を選ぶのは、クリニック主導のことが多い印象です。そのため、ケアマネ事業所への訪問の主な目的は、クリニックの情報を聞くことでした。

  • よく使っているクリニック
  • ケアマネさんの間で評判のいいクリニック
  • 最近人気で、訪問診療をよく頼んでいるクリニック

ケアマネさんへの営業では、お薬ロボット(服薬支援ロボット)に対応できることをアピールしていました。クリニックには24時間対応・麻薬・無菌調製・PCAポンプの話が響きますが、ケアマネさんはお薬ロボットへの反応がいい印象があります。お薬ロボットの話を切り口に、クリニックの情報などを聞き出したりしていました。

医師の数から患者数を推定する

患者さんを多く診ているクリニックをねらうために、医師の数からおおよその患者数を推定していました。私の目安は、としては以下の通りです。

医師医師1人あたりの持ち患者数(私の目安)
非常勤約100名
常勤約150名

たとえば、常勤の医師が2人、非常勤の医師が1人のクリニックなら、約400名(150名×2+100名×1)と考えます。

患者層を見る

患者数と合わせて見ておきたいのが、患者層です。慢性疾患の患者さんが多いのか、がん末期の患者さんを多く診ているのかで、紹介されたときの薬局の負担感が変わります。

  • 慢性疾患・精神科の患者さんが多いクリニック:売上だけで考えるなら、安定して紹介を受けられると大きい
  • がん末期の患者さんが多いクリニック:対応が大変なことが多い。ただし、算定できる回数や加算のメリットもある

たとえば、在宅患者訪問薬剤管理指導料は、末期の悪性腫瘍の患者さんなら週2回(月8回まで)算定できます。また、医師の求めで夜間・休日・深夜に緊急で訪問した場合は、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料に、夜間訪問加算などの加算がつくことがあります(対象は末期の悪性腫瘍の患者さんや、注射による麻薬の投与が必要な患者さんなど)。

算定の条件は、調剤報酬の改定で変わります。実際に算定するときは、厚生労働省の最新の点数表・通知で確認してください(この記事の内容は2026年10月時点のものです)。

② クリニックへの最初の訪問

本当は、事前にアポを取ってから行くのが良いと思います。ただ、私は配薬の合間に近くを通ったときに寄るスタイルだったので、ほぼ突撃の営業でした。MR時代も飛び込み営業が多かったので、その経験が活きました。

訪問して「○○薬局の○○です」と挨拶すると、営業だとすぐに分かってもらえます。そのまま、窓口の方(相談員さんが多いです)に話を通してもらえました。

持っていくのは、薬局のパンフレットです。そのうえで、次のことを伝えると、だいたい反応が良かったです。

  • 24時間対応ができること
  • 麻薬の在庫リストを見せて、在庫が多いこと
  • 無菌調製に対応できること

最後は「まずは1例ご紹介ください」とクロージングを行い退出していました。

③ 訪問診療の車を見かけたら、声をかける

配薬の途中で、クリニックの訪問診療の車を見かけたら、出てくるのを待って声をかけることもありました。

明らかに待ち構えていると怪訝な反応をされることもありますが、たまたま通りかかって声をかけたように見えれば意外と話を聞いてくれたりしました。

④ 紹介をもらったあと:お礼と日々の対応

紹介をもらったら、まずはお礼の電話をしていました。クリニックの近くを通ったときには、顔を出してお礼を伝えていました。とにかく顔を出して印象に残すことを意識していました。もちろん、しつこすぎない程度に相手の反応をみつつやります。

そして何より、日々の患者さんへの対応をしっかりやることが、次の紹介(リピート)につながります。

⑤ クリニックが困っているときこそ、多少無理してでも対応する

いちばん紹介につながったのは、クリニックが困っているときに、多少無理してでも対応したときです。

あるとき、がん末期の患者さんで、対応できる薬局が見つからないというクリニックがありました。私の薬局の担当エリアの外でしたが、本当に困っている様子だったので対応することにしました。

その後、そのクリニックはすべての患者さんを紹介してくれるようになりました。

まとめ

在宅クリニックへの営業は、MR時代と比べて門前払いがほとんどなく、話を聞いてもらいやすいと感じました。一方で、クリニックは紹介先の薬局を増やすと業務が煩雑になるので、今の薬局に満足しているところに入り込むのは簡単ではありません。

私がやってきた営業のポイントは、次のとおりです。

  • ケアマネさん・訪問看護師さんに聞いた情報や、医師の数・患者層から、ねらうクリニックを選ぶ
  • 訪問では、24時間対応・麻薬の在庫・無菌調製を伝えて「まずは1例ご紹介ください」
  • 紹介をもらったら、お礼を伝え、日々の対応をしっかりやる
  • クリニックが困っているときこそ、多少無理してでも対応する

MRから病院、在宅へと3回転職してきた全体の流れは、こちらに書いています。

病院から在宅特化型の薬局に移ったときの話は、こちらです。

病院から在宅への転職を考えている方へ、在宅で通用すると感じたスキルはこちらです。

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